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ドイツ法理論との対話
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『ドイツ法理論との対話』
青井秀夫、陶久利彦 編

定価(本体5,000円+税) A5判 488頁
978-4-86163-091-0  C3032
(2009年2月刊行)

《目 次》
第1章 法哲学の本質と課題
1 法哲学の本質―ロバート・アレクシー 足立英彦訳
2 現代法理学の課題と展望 青井秀夫
3 “近代の超克”論の課題―“文明の衝突”の時代における哲学の役割について 樺島博志
第2章 人間の尊厳と人権
4 人権とポストモダン時代の理性―ハンス・ルートヴィッヒ・シュライバー 陶久利彦訳
5 尊厳の専制―ウルフリット・ノイマン 陶久利彦・早川のぞみ訳
6 人間の尊厳の概念の変容とその諸相 西野基継
第3章 法思想史
7 歴史的視点から見た、ドイツにおける法律家の名声について ヴォルフガング・ゼラート 白井論・西山千絵訳
8 自由法運動から具体的秩序・形態化思考への歩み オッコー・ベーレンツ 陶久利彦・伊藤剛訳
9 ハンス・ケルゼン法学における二つの根源的客観化プログラム スタンリー・L・ポールソン 陶久利彦・西山千絵訳 
10 「ラートブルフ・テーゼ」(実証主義は法律家を無防備にする)について 足立英彦
第4章 法理論の現代的展開
11 解釈的法思考の基底―哲学的解釈学から解釈的価値論へ 長谷川晃
12 仮説推論についての一考察―アルトゥール・カウフマンの議論を手がかりに 陶久利彦
13 自律型リベラリズムと寛容の限界―アルトゥール・カウフマンの理論をてがかりにして 竹下賢
14 現代紛争の構造と法理論―法理論はリスク社会型紛争にどのように応えるのか 福井康太
15 ニクラス・ルーマンの法概念 ラルフ・ドライヤー 福井康太・服部寛訳

現代法思想はどこからきてどこへいくのか。アレクシーはじめ第一線の日独米法理学者が共同で、危機に立つ法・法学の根拠を問い直し、今後の針路を照らす。混迷のさなかで定点を模索する現代人にとって不可欠の羅針盤。ドイツ近世以来の法・法律家のあり方を歴史的に回顧し、自由法学・ラートブルフ・ケルゼン・法律学的解釈学・カウフマン・ルーマンなど、前世紀以降の代表的潮流を批判的に総括した上で、人間の尊厳・人権・寛容・リスク社会など、法哲学の最重要テーマについて、世界の学界をリードするドイツ法理論との真摯な対話を繰り広げる。