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生の倫理と世界の論理
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『生の倫理と世界の論理』
座小田豊、栗原隆 編

定価(本体3,000円+税) A5判 362頁
ISBN978-4-86163-260-0 C3010

(2015年3月刊行)

 

「共感」と「感覚」を手がかりに、「生」の実相と「世界」の成り立ちを、テクストという豊饒の沃野のなかに読み解こうとする共同研究の集大成。アリストテレスの共通感覚論からカントの美的意識論へ、ジョルダーノ・ブルーノの一者論からヘーゲルの生の弁証法へ、モリヌー問題から認知科学へ、神の死から「現在という精神の真昼」へ、思想史を貫く理路が縦横自在に織り成されることによって、まさしく絢爛たる思想史のタペストリーを本書は供覧している。

  はじめに 栗原隆
  序文 生と世界 加藤尚武
  Ⅰ哲学史研究の再構築  
  1 〈共通の感覚〉の問題圏  
   -〈感覚の感覚〉(アリストテレス)から〈美的意識〉(カント)へ 小田部胤久
  2 相対主義再考  
   -古代哲学と現代との対話 納富信留
  3 唯名論と中世末期の倫理学の構図 山内志朗
  4 形の哲学-心理学から見たモリヌー問題 鈴木光太郎
  5 不可知の外界-不自然な世界はどのように生まれたか 佐藤透
  Ⅱヘーゲル哲学研究の革新  
  6 ヘーゲルの音楽論-内面的感情の自由な流動 伊坂青司
  7 「私」と「私」の間に-「彼方への眼差し」を可能にするもの 座小田豊
  8 「生」の淵源とその脈絡  
   -青年ヘーゲルにおける「生」の弁証法の源泉 栗原隆
  9 共通感覚と共通知の哲学 阿部ふく子
  Ⅲ 応用倫理学の可能性  
  10 医療倫理における倫理原則と徳 松田純
  11 応用倫理学は(どのように)幸福を扱いうるか 奥田太郎
  12 技術倫理の根柢にあるもの 野家伸也
  あとがき 座小田豊