書籍情報

『東北大学の学風を創った人々』
新田義之　著

定価（本体2,000円＋税）　四六判 、288頁
ISBN978-4-86163-084-2 C1020
(2008年6月刊行)

《目　次》

第１章　澤柳政太郎と東北帝国大学の創立
第２章　草創期東北帝国大学の教授たち
第３章　石原純―科学と技術と恋愛の生涯
第４章　太田正雄博士（木下杢太郎）のこと
第５章　河野與一・多麻夫妻のこと
終　章　この本の構成とその意図

東北大学の前身である東北帝国大学には、他の大学では感じられない暖かいプネウマのようなものが、学内の隅々までを満たしていた。それは理科系文科系を問わず、教える側と学ぶ側の区別もなく、常に保たれつつ絶え間なく生み出されていく生命体のようなものであった。この「学風」とも「学統」とも呼ばれている生命体が、どのようにして形成され伝承されたのかを、澤柳政太郎、小川正孝、林鶴一、日下部四郎太、石原純、太田正雄、河野与一・多麻夫妻、小宮豊隆を中心とする文人教授グループの面々などの人間像を辿りながら描きだしている。大学教育の本質を問い直す一書である。