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「西遊記」資料の研究
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『「西遊記」資料の研究』
磯部彰 著

定価(本体5,400円+税) B5判、498頁
ISBN 978-4-86163-040-8 C3097
(2007年2月刊行)

《目 次》
第1章 総説 『西遊記』物語絵史―唐代から民国まで―
第2章 『大唐三蔵取経詩話』研究―宋代の唐三蔵物語とその書誌研究―
第3章 『大唐三蔵取経詩話』と栂尾高山寺・明恵上人―鎌倉時代における日宋文化交流―
第4章 『唐僧取経図冊』の研究―元代の西遊記物語絵―
第5章 世徳堂刊西遊記の版本研究―明代における完成体『西遊記』の登場
第6章 閩斎堂刊『新刻増補批評全像西遊記』の版本研究
第7章 明末清初『西遊記』諸刊本と絵画について―楊致和編『唐三蔵出身全伝』と『李卓吾先生批評西遊記』を中心に―
第8章 『釣魚船』と『進瓜記』―明清代の劉全進瓜李翠蓮還魂物語考―
第9章 『昇平宝筏』と『西遊記』―清代内府劇の一断面―
第10章 『昇平宝筏』の内容―北京故宮博物院本と大阪府立中之島図書館本―
第11章 『西遊記』資料瑣談


『西遊記』の歴史は古く、唐初の伝説に由来する。それから約1000年、伝説から簡単な語りもの、そしてさし絵入りの長編小説と物語はふくらみ、人々を魅了しつづけて来た。『西遊記』誕生まで、各時代の密接した関係を持つ資料や作品を、宋代から明末清初まで時代順にならべ、それぞれの資料や作品が持つ特徴を導き出したのが本書である。敦煌出土絵画や絵巻、はては屋根の飾り瓦まで見すえ、研究者も見たことがないような資料を紹介しつつ、豊富な図版によって絵画的視点から『西遊記』発展のあしあとをたどった研究書と言える。