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乳製品の世界外史―世界とくにアジアにおける乳業技術の史的展開―
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『乳製品の世界外史―世界とくにアジアにおける乳業技術の史的展開―』
足立達 著

定価(本体9,500円+税) A5判、1148頁
ISBN978-4-925085-55-7 C3061
(2002年12月刊行)

《目 次》
はじめに
序 説
第1章 乳用家畜の起源と展開
  第1節 家畜化ヤギ
  第2節 家畜化ヒツジ
  第3節 家畜化ウシ
  第4節 家畜化スイギュウ
  第5節 家畜化ラクダ
  第6節 家畜化ウマ
  第7節 その他の乳用家畜
第2章 乳業技術の史的展開
  第1節 乳酸発酵乳の起源と展開
  第2節 酸力ゼインカード利用技術の展開
  第3節 乳脂肪分離技術の展開
  第4節 アルコール発酵乳の展開
  第5節 レンネットカゼインチーズの開発と展開
  第6節 ミルク濃縮技術の開発と発展
  第7節 冷凍技術の乳製品開発への応用
第3章 アジアにおける伝統的乳製品の展開
  第1節 日本で造られていた伝統的乳製品
  第2節 中国の伝統的乳製品
  第3節 中央アジアの伝統的乳製品
  第4節 南アジアの伝統的乳製品の発展
  第5章 西アジアの伝統的乳製品
第4章 乳食と米食を両立させてきたアジアの伝統的乳製品
  第1節 ブータンの伝統的乳製品
  第2節 中国、雲南省の伝統的乳製品

本書は、ミルクからチーズ等の乳製品を作る加工技術の指摘展開を試みたものである。これまでの牛乳・乳製品加工技術史のほとんどが、ヨーロッパ、アメリカ中心であるのに対し、本書では、モンゴル、インド、西アジア等、アジア地域の乳業技術に強い関心が示されている。遊牧民の消滅が現実となりつつある今、彼らの伝承した乳加工技術の行く末は予断を許さない。このような状況下で、彼らの乳業技術の歴史を記述し、それを継承する将来の技術を展望することは重要な意味を持つ。乳業技術にみる壮大な文化人類学の書でもある。