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弓聖 阿波研造(増補改訂版)
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『弓聖 阿波研造(増補改訂版)』
池沢幹彦 著

定価(本体2,500円+税) 四六判
ISBN978-4-86163-198-6 C0075
282頁

(2012年9月第1刷発行) (2021年2月改訂版第3刷発行)

《目 次》

第1章 阿波研造の伝記  
1 生い立ち  
2 石巻で武術を習うこと  
3 仙台に道場を開くこと  
4 精進のこと 一人で泣いており候
5 弓術から弓道へ  
6 弓道は禅なり  
7 二高弓道部員 真摯勇猛な稽古
8 人間を造って行く大業  
9 射技の指導 「習射」の段階
10 射裡見性  
11 大射道教  
12 学生の指導  
13 オイゲン・ヘリゲルの入門  
14 ヘリゲルの修行  
15 暗闇の道場で  
16 病気と改号のことなど  
17 二高弓道部員 還源垂手の境地
18 梅路見鸞  
19 晩年  
第2章 阿波研造の遺産  
1 研造の門人たち  
(1) 神永政吉  
(2) 吉田能安  
(3) 西村千代子  
(4) 宮城県の門弟から  
2 オイゲン・ヘリゲルと鈴木大拙  
3 エーリッヒ・フロムと「弓と禅」  
4 弓道の国際化  
(1) 安沢平次郎  
(2) 国際弓道連盟への道  
附録Ⅰ 阿波研造の遺文 「阿波範士言行録稿本」抜粋
附録Ⅱ 仙台藩雪荷派 「仙台藩当流射芸史」(樋口臥龍原作)より
補遺 1 拾遺  
  2 生前の阿波範士の評価  
  3 櫻井保之助の著作  
  4 伝記執筆の動機  
  5 資料のことなど  
  阿波研造年譜  

 明治13年に宮城・石巻市に生まれ、仙台藩雪荷派弓術を学び、旧制第二高等学校・東北帝国大学で多くの弓人を育てた阿波研造範士。研造の唱えた「人間を造る」弓道は、門下の一人、ドイツ人哲学者オイリン・ヘリゲル著の「弓と禅」をとおし、弓道の世界普及への礎となった。本書は、不世出の弓道家である阿波研造の生涯と思想を、現在の視点に立って伝記に纏めたものである。附録として、研造が遺した興味深い文言を読む「阿波研造の遺文」と、仙台藩雪荷派の弓人の歴史を平塚籾右衛門重次から記した「仙台藩雪荷派」を巻末に収録。今によみがえる“弓聖”の物語。

増補改訂版では「補遺」を収録した。