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法則の適用を阻む「判断の不確定性」とその低減方略―教授学習心理学からのアプローチ
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『法則の適用を阻む「判断の不確定性」とその低減方略―教授学習心理学からのアプローチ』
佐藤 淳 著

定価(本体2,800円+税) A5判 264頁
ISBN978-4-86163-123-8 C3037
(2009年8月第1刷発行) (2011年11月第2刷発行)

《目 次》
第一部 ルールの不適用問題とそのメカニズムについて
  第1章 ルールの不適用に関する従来の研究と本研究の問題
  第2章 「企業の活動目的」に対する不確かな判断傾向
  第3章 「商品の価格規定因」に対する不確かな判断傾向
  第4章 「判断の不確定性」についてールール不適用のメカニズ  ムに関する新たな見方ー

第二部 ルールの抽象度操作を促す方略の検討ー事例提示法が及ぼす効果ー
  第5章 提示事例の内容が及ぼす効果について
  第6章 提示事例の位置づけが及ぼす効果について
  第7章 ルールの適用教示と適用例示が及ぼす効果について

第三部 ルールの関係操作を促す方略の検討ー論理操作法が及ぼす効果ー
  第8章 マトリックスを用いた論理操作法の効果
  第9章 マトリックスを用いた論理操作法の問題点
  第10章 マトリックスを用いた論理操作法の問題点の改善

第四部 得られた知見と今後の課題
  第11章 得られた知見と今後の課題

人はなぜ学習した抽象的な知識を日常の問題解決場面で使おうとしないのか。知識の獲得とその適用を扱う心理学の領域で長年に渡り問い続けられてきたこの問題に,従来とは異なる視座からの解釈を提案する。これまで主張されてきたメカニズムを再検証する中で,その理由が問題解決に利用すべき抽象命題を1つに確定しないという「判断の不確定性」にあることを明らかにした。さらに,このような傾向を減じて知識の適用を促すための方略を新規に開発し,実際の教授場面での利用可能性を追求した。教授学習過程の研究に新たな局面を拓こうとする意欲作。