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G・H・ミードの社会理論―再帰的な市民実践に向けて
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『G・H・ミードの社会理論―再帰的な市民実践に向けて』
徳川直人 著

定価(本体4,000円+税) A5判、412頁
ISBN978-4-86163-036-1 C3036 

(2006年11月刊行)

《目 次》
概要と構成
凡例
はしがき「身ぶり会話」考
第1部 自然・社会・自己―ミード社会理論の再検討
  序 章 統合と連帯
  第1章 パースペクティブの重層としての自然
  第2章 生命活動の過程としての社会
  第3章 対話としての思考
  第4章 歴史としての自己

第2部 ミードとアメリカ社会学・心理学―社会心理学の生誕
  序 章 実証主義と社会進化論―改革と科学と民主主義
  第1章 ミードとアメリカ社会学
  第2章 計算と習慣―W・ジェイムズにおける生理学的個人の意味転換
  第3章 行動主義心理学―J・B・ワトソンにおける行為の条件づけ
  第4章 機能主義心理学―J・デューイにおける「刺激―反応」のひるがえり
  第5章 模倣と本能―ロスとマクドゥーガル
  第6章 社会心理学―1910年前後のミードにおける―
  第7章 「最初の本」構想―第2部のむすびにかえて

第3部 ミードとアメリカ社会―革新主義から帝国と福祉のランデブーへ
  序 章 「科学の方法」
  第1章 「社会主義」とミード
  第2章 セツルメントとシティ・クラブ―ミードの舞台
  第3章 「新教育」と産業民主主義―労働と教育の再結合
  第4章 労使紛争とミード―「市民委員会」報告書より
  第5章 大戦とミード―動員・民主主義・社会主義・ナショナリズム
  第6章 差異と共同―帝国と福祉のランデブーのなかで
むすび 再叙述―再帰的な市民実践に向けて

種々の単純な話が流布する昨今、「声と耳」を豊かに保ち社会認識につきそう社会学を再構想することはできないか。古典と現在との間で「私」にできることは何か。本書は、ミード研究に内在してきた著者が、原典と史料をいっそう丹念に読むと同時に、シンボリック相互行為論と読書会の論理との接合をはかった研究書である。